転職エージェントに登録したけれど、初回面談では、何を話せばいいのだろう。JACリクルートメントの初回面談を受けた応募者として、そしてエージェント経由の応募書類を8年受け取ってきた採用側として、初回面談で伝えるべき3つのことと、聞いておくべき2つのことをお伝えします。
初回面談は、オンライン30分
まず、面談そのものの姿から。私のときは、オンラインで30分、担当の方が1名でした。コロナ禍という事情もありましたが、いま思えば、対面でする必要は特にないと思います。
事前に、履歴書と職務経歴書を送付済みでした。転職理由は自分の中で整理してから臨みましたが、待遇まわりの細かな条件、その場で聞かれて答えました。希望条件は、後から変わったら改めて伝えれば良いだけですので、準備しなくても大丈夫、ただ準備しておくとスムーズです。むしろ、条件設定に迷うところがあれば、その場で相談すればよいと思います。それくらいの気持ちで受けて良い面談だと思います。
伝えるべきは、この3つ
初回面談で私が伝えたことを整理すると、次の3つに集約されます。この3つが伝わっているかどうかで、その後の紹介の質が変わってくると思います。(ただ、伝えないことのデメリットは、イメージと異なる紹介があるくらいで、大きな問題ではないかもしれません。)
①転職の軸 何をしたいか
一つ目は、転職で何をしたいか、という軸です。やりたい仕事の方向性、大手かベンチャーか、どんな業界か。軸の考え方は「法務の転職の方向性」に書きましたが、完璧な答えでなくて構いません。現時点の考えを、自分の言葉で伝えることに意味があります。
②譲れない条件 待遇・勤務地・家族
二つ目は、条件面です。希望する待遇、勤務地、そして家族に関わる事情。このあたりは、遠慮せずに伝えて良い情報です。エージェントは、条件を知らなければ合う求人を選べません。絶対に譲れない条件(Must)、他の条件次第では譲れる条件(Want)を区別して伝えると良いと思います。
希望条件の細部はその場で答えましたが、現在の待遇だけは、福利厚生分も含めて整理して臨みました。会社によっては年俸制だったりと、待遇の体系が違うからです。「いま実質いくらで、いくらを希望するのか」を同じ物差しで話せるようにしておいて、それも説明しておくとスムーズと思います。
③転職の時期と本気度 急ぐか、じっくりか
三つ目は、転職時期です。急いで転職したいのか、良い求人があれば、というじっくりペースなのか。ここが伝わっていないと、その後の紹介が噛み合わないことになります。急いでいるなら、多少条件に合わない求人も紹介してくれるでしょうし、急がないのであれば条件の一致性重視で紹介してくれるはずです。
なぜ「伝える」が大事か 推薦コメントの話
ここからは、採用側にいた人間だから書けることを。私が8年間受け取ってきたエージェント経由の応募書類には、エージェントから企業への推薦コメントが付いていました。
その中に、職務経歴書からは読み取れない具体的な強みや人柄が書かれていると、「面接してみたいな」と思ったものです。推薦コメントの具体性は、書類の印象を確かに変えていました。
つまり、初回面談は「エージェントのあなたへの理解」を作る場です。面談で軸や条件、人柄が伝わっているほど、推薦コメントは具体的になるはずです。30分の面談が、めぐりめぐって書類選考の通過に響いてくる。採用側から見ていた、正直な実感です。
だからこそ、求人を紹介してくれるエージェントの方とは、一度面談をしておく価値があると思います。
逆に、聞いておくべきこと
面談は、伝えるだけの場ではありません。聞く場でもあります。私が聞いたのは、次の2つです。
①狙える待遇 自分の市場価値
まず聞いたのは、どの程度の待遇を狙えそうか、でした。東京で働く場合と、そうでない場合の想定金額の差も聞きました。
これは、すぐに転職するつもりがなくても、聞く価値があります。自分の市場価値を客観的な数字で知る機会は、社内にいるとほとんどないからです。
②書類へのアドバイス
もうひとつは、履歴書・職務経歴書へのアドバイスです。履歴書や職務経歴書は、友人に見せる機会もない書類です。プロの第三者の目で見てもらえる貴重な機会ですから、遠慮なくお願いして良いと思います。
書類で見られるポイントは「法務の職務経歴書の書き方」に書いています。エージェントのアドバイスと合わせて、仕上げてみてください。
面談後の流れと、エージェントの仕組み
私の場合、面談の数日後には「書類を出したい会社がありますが、どうですか」と、2社の紹介をもらいました。その後も、毎週1〜2社のペースで紹介が続きました。登録から応募までは、思っていたより速く進みました。
ここで、知っておくと良い仕組みの話をひとつ開設したいと思います。これはどのエージェントにも共通する話ですが、エージェントは、紹介した人が入社して初めて紹介料を受け取るビジネスモデルです。間口を広げるため、条件が合わなそうな求人も、とりあえず紹介してくることはあります。ただ、すべての条件を完全に満たす求人は、たいていありません。そんなものだと受け止めて、合わないものは断れば良いですし、断ることに失礼さなどを感じる必要はまったくありません。
「市場価値を知るだけ」でも、面談する価値はある
最後に、登録のハードルについて。エージェントへの登録と面談は、自分の市場価値を知るだけの目的でも良いと思います。私の場合、登録して失うものはほとんどありませんでした。迷っているなら、やってみる価値はあると思います。
一方で、求人企業との面接に進むのは、ある程度転職の意思を固めてからが良いと思います。面接に合格したのに辞退が続くと、エージェントとしても紹介しにくい人になってしまうからです。登録は気軽に、面接は真剣に。そういう使い分けです。
私が実際にJACをどう使ったか、登録から内定までの実録は「JACリクルートメント体験記」に書いています。あわせて読んでいただけたら嬉しいです。
まとめ 初回面談は「伝える3つ・聞く2つ」を準備していく
最後に、要点を整理します。
・初回面談は、私の場合オンライン30分。準備は最低限で大丈夫。転職理由と希望条件を整理しておくとスムーズです
・伝えるのは3つ。転職の軸、譲れない条件、時期と本気度
・面談は、推薦コメントの質を上げる場。エージェントの理解が、書類選考に響いてきます
・聞くのは2つ。狙える待遇(市場価値)と、書類へのアドバイス
・登録は気軽に、面接は真剣に
転職するかどうか決めていなくても、自分の市場価値を知ることは、キャリアの判断材料になります。転職エージェントとの初回面談の30分を、上手に使ってみてください。

