転職活動は何月に始めるか【ボーナスをもらって辞める、の実際】

転職活動は何月に始めるか【ボーナスをもらって辞める、の実際】 のアイキャッチ画像

転職活動は、いつから、何月に始めるのがよいのでしょうか。「求人が増える時期を待つ」という考え方もありますが、採用側を8年務めた私の実感では、求人に目立った季節性はありません。起点にすべきは市場ではなく、自分の賞与(ボーナス)です。私はそこを考えずに動いて、前職の賞与を1回分もらい損ねました。

目次

私は前職の賞与を、1回分もらい損ねた

失敗談をお話すると、私が転職したのは「あと少し勤めれば、次の賞与がもらえる」というタイミングでした。たまたまオファーをいただいた機会に乗る形で話が進み、賞与のことまで頭が回っていなかったのです。もったいないことをしたなと、後から感じました。

当時の私は、賞与規程を調べることすらしていませんでした。規程を確認すれば「いつまで在籍していれば支給されるのか」は、すぐに分かったはずです。それをしなかったことが、いま振り返っての反省点です。この記事は、当時の私と同じ失敗をしないための、転職のタイミングについてお話したいと思います。

賞与は「2つの仕組み」で決まる

支給日在籍要件 「その日」に在籍しているか

多くの会社の賞与規程には、「支給日に在籍する者に支給する」という要件(支給日在籍要件)が定められています。この場合、支給日の前に退職すると、それまでどれだけ働いていても賞与は支給されません。私がもらい損ねたのは、この仕組みによるものです。

だからこそ、転職を考え始めたら、まず自社の賃金規程・賞与規程で「いつまで在籍していれば支給されるのか」を確認しておくのがおすすめです。賃金規程は就業規則の一部ですから、社内ポータルなどで誰でも閲覧できるはずです。人事に聞くと勘ぐられそうで気が引ける、という方も、規程を自分で読む分には誰にも知られません。退職日の決め方は「退職はいつ・どう切り出すか」にも書いています。

査定対象期間のズレ 転職初年度の賞与は出ない

もうひとつ、見落としやすい仕組みがあります。賞与は通常、支給日より前の一定期間(査定対象期間)の働きに対して支払われます。そのため転職すると、新しい会社での最初の賞与は、査定対象期間に在籍していないため、出ないのが一般的です。私の場合、約120万円(半年分ほど)が出ない計算でした。

こちらは転職に伴う通例なので、ある程度は割り切るしかありません。ただ、前職側の賞与は違います。退職日の設計次第で、受け取れたはずのものでした。

では、何月に始めるか 「2月・7月」から逆算する

賞与をもらってから辞める前提に立つと、退職日は夏の賞与の後(7月末)か、冬の賞与の後(12月末)が候補になります。支給月は会社の制度次第ですので、まずは自社の規程で確認してください。

そこから逆算すると、転職エージェントへの登録は2月か7月ごろ(退職の約半年前)が目安になります。登録と書類の準備に約1ヶ月、応募と選考に2〜3ヶ月、内定から退職の切り出し・引き継ぎに1〜3ヶ月。ここまで進めて、賞与の支給日を在籍で迎えてから、退職日です。

7月末の退職を目指すケースで並べると、こうなります。2月にエージェント登録と書類準備、3〜5月に応募と選考、5月ごろに内定、そこで退職を切り出して引き継ぎ、夏の賞与を受け取って、7月末に退職。冬なら、これがそのまま7月登録・12月末退職にスライドします。

なお、管理職の方は、切り出しから退職までを長めに見ておくのが現実的だと思います。後任の選定や引き継ぎに時間がかかるためです。私自身、独立のための退職では8ヶ月前に切り出しました。

採用側8年の実感 求人と応募の「波」

求人の数に、季節性はあまりない

「求人が増える時期を待つべきか」という発想は自然ですが、採用する会社側として法務の中途採用に8年関わった実感では、求人を出す時期に季節性はありませんでした。求人は、欠員や体制の変更で必要になったときに出すものだからです。「求人が増える月」を待つ意味は、あまりないと思います。

応募者が少ない時期はある

一方で、応募者の数には波を感じていました。私の印象では、1〜3月と7〜9月は応募が少なめです。賞与の支給直後にあたる時期です。dodaの転職求人倍率レポートでも、夏季は転職希望者が一時的に減る傾向が示されており、肌感と一致します。

「ライバルが少ないなら受かりやすいのでは」と思うかもしれませんが、そこまで甘くはありません。応募者が少ないからといって、採用基準を下げることはないからです。書類選考や面接には進みやすいかもしれない、その程度に考えておくのが現実的です。

面白いのは、先ほどの「2月・7月」に動き出すと、応募の序盤がこの閑散期と一部重なることです。ボーナスから逆算して早めに動き出すこと自体が、少しだけ有利に働く可能性はあります。

入社は1月が比較的多い みんなボーナスをもらってから辞めている

中途入社の時期として印象に残っているのは1月です。冬の賞与を受け取ってから退職し、年明けに入社する、という流れです。「賞与をもらってから辞める」は、それだけ多くの人が実際に選んでいる、合理的な動き方だと言えます。

それでも、賞与に縛られすぎない

ここまで賞与から逆算する話をしてきましたが、最後に逆のことも書いておきます。賞与に縛られすぎないほうがよい、ということです。

私自身、前職の賞与をもらい損ね、転職初年度の賞与も出ないと分かったうえで転職しました。それでも、あの転職を後悔したことはありません。年収は約2割増え、その後のキャリアも大きく開けたからです。転職を決断するときの考え方は「30代課長の転職決断フレーム」に書いています。

そして42歳、独立のための退職では、規程を確認したうえで退職日を決め、賞与を受け取ってから退職しました。一度もらい損ねた経験が、二度目に活きた形です。基本はボーナスから逆算する。ただし、それを上回る機会が来たら、迷わず動く。その優先順位でよいのではないかと思います。

まとめ 賞与から逆算しつつ、縛られすぎない

最後に、要点を整理します。

・起点は「求人の波」ではなく、自社の賞与。求人の数に季節性はあまりありません

・賞与規程で「支給日在籍要件」と「査定対象期間」を確認しましょう

・賞与(ボーナス)をもらって辞めるなら、退職は7月末・12月末が候補。転職活動の開始は、約半年前の2月・7月が目安です

・ただし、賞与に縛られすぎないようにしましょう。よい機会は、こちらのスケジュールを待ってくれません

私の場合、転職活動の最初の一歩はエージェントへの登録でした。実際に使ったエージェントの実録は「JACリクルートメント体験記」に、応募書類の準備は「法務の職務経歴書の書き方」に書いています。あわせて読んでいただけたら嬉しいです。

JACリクルートメント公式サイト

ボーナスから逆算する転職スケジュール(夏コース・冬コース)の図解
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次